四無量心

四無量心

四梵住・四梵堂ともいい、禅定によって生ずる慈・悲・喜・捨の四種の功徳心。

『倶舎論』によれば、(1)無量の有情を所縁とする、(2)無量の福を引く、(3)無量の果を感ずる、という三つの理由から、無量という。

(1)慈無量心=どのようにして、無量の有情類に、このような楽を与えられるだろうかと思惟して、慈等至に入り、慈無量心を起す。無瞋をその本質とし、瞋の煩悩を対治する。

(2)悲無量心=いかにして、無量の有情類の苦を離れしめようかと思惟して、悲等至に入り、悲無量心を起す。無瞋・不害をその本質とし、瞋・害の煩悩を対治する。

(3)喜無量心=無量の有情類が、楽を得て、苦を離れれば何と快いことではなかろうかと思惟して、喜等至に入り、喜無量心を起す。喜受をその本質とし不欣慰即ち嫉の煩悩を対治する。

(4)捨無量心=無量の有情類は、みな平等であって親・怨の差別はないと思惟して、捨等至に入り、捨無量心を起す。無貪をその本質とし、欲界の貪・瞋を対治する。

この四無量心を修すれば、梵天に生ずることができるというところから、四梵住・四梵堂ともいわれる。法華経の提婆品・嚴王品等に「慈悲喜捨」と見える。

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