「お逮夜」とは
公開日:2009年10月20日
「お逮夜」とは
「お逮夜(おたいや)」とは、祥月命日(しょうちきめいにち)」の前日の夜を指します。この逮夜に読経して法要をすることを「お逮夜法要」といいますが、これは本来、葬儀の前夜の意味だったそうです。人が亡くなった次の日の夜は、明日荼毘(だび)にふす迨夜(たいや)といったのです。迨夜と逮夜とは同じ意味で、別称に大夜(たいや)、宿夜(しゅくや)とのいわれるようです。
この年忌や月忌の前夜に法要を営むのは、『地蔵菩薩発心因縁十王経』に説かれる、閻魔様に代表される冥界の十王内説に関しています。
人が亡くなって初七日から四十九日(満中陰)までと、百ヶ日忌、一周忌、三回忌と、その間は、それぞれの十王の内一王の前に出てお裁きを受けるとあるのですが、その亡くなった方の罪を少しでも軽減できればと、それぞれの忌日の前に法要をして、その功徳を亡き人に手向けて供養するというのが逮夜法要の意味です。「法要は忌日より遅れないように営むのものだ」というのもこの意味からいわれています。
亡くなった方の、ちょうどその日を「祥月命日」「正当日」、その前夜を「逮夜」と呼ばれることを覚えて頂ければ幸です。心手向けるよう努めたいものです。合掌