「彼岸花」の由来

「彼岸花」の由来
 お釈迦様が法華経を説かれる前に、六つの瑞相(吉兆)を示されました。これは、説法瑞(せっぽうずい)・入定瑞(にゅうじょうずい)・雨華瑞(うけずい)・地動瑞(ちどうずい)・衆喜瑞(しゅうきずい)・放光明瑞(ほうこうみょうずい)の六瑞をいいます。
この中の一つ雨華瑞は法華経の中に「天は曼陀羅華、摩訶曼陀羅華、曼珠沙華、摩訶曼珠沙華という四つの花を雨のように降らして、仏様の上や人々にまき散らす」と述べられています。曼珠沙華は、ここに示された曼陀羅華をはじめとする四華の一つであり、天界の花なのです。
ちなみに、四華については、他に次のような二つの場合をいうこともあります。
一つには、分陀利(プンダリ~白蓮)、優鉢羅(ウパラ~青蓮)、鉢特摩(パドマ~紅蓮)、拘物頭(クモズ~黄蓮)華の四つをいいます。もう一つは白蓮華をいいますが、これは阿釈迦様が亡くなられた時、淡黄色の沙羅双樹の花が悲しみのあまり白色に変じたという故事によっているといわれます。
曼陀羅華は、梵語マンダーラバ華の音写で「天妙華、悦意華、白華」などと訳します。摩訶は、梵語のマハーの音写で「大」を意味します。
また曼珠沙華は、梵語でマンジューシャカの音写で、「如意華、白円華、柔軟華」などと訳します。
我が国では、この曼珠沙華を一名「彼岸花」と称しています。この花は赤い色で、曼陀羅華は白色ですが、どちらもその色は美しく、良き香を放ち、見るものの心を喜ばしめる天の花です。
彼岸花は、夏から秋にかけて咲きますが、一茎の頂部に赤い色の花を開き、六片の花被が外側に反っている様がかさに似ていることから天蓋花(てんがいばな)ともいわれます。

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